みなさん、こんにちは。食品生命科学科、特任助教の小手森です。
食品生命科学科では、2019年度から「食の情報」分野を学科の学びの一つとして導入し、食のデータサイエンス教育を強化しています。
本日は、情報をまとめる方法の一つとして「メタアナリシス」をご紹介します。
皆さん、ホームルームや部活動で何かを決めるとき、いろんな意見が出て困った経験はありませんか?そういう時はだいたい、多数決で決めることが多いでしょうか。
研究の世界でも、同じテーマを扱っているのに複数の研究結果を見比べると少しずつ違う、ということがよくあります。
研究Aでは「○○という食べ物は体重減少に効果的」と言っているのに、研究Bでは「○○は体重減少に影響を与えない(つまり、効果はない)」と言っていたら、どちらを信じてよいのか困ってしまいますね。
こういった時に役立つ方法として、メタアナリシス(meta-analysis)があります。
ざっくりいうと、複数の研究結果をかき集めてその平均値を計算する、という方法です。
食品に機能性を表示する「機能性表示食品」の申請でも、この方法を用いて表示したい機能の有効性を示す必要があります。
麻布大学食品生命科学科では、「疫学概論」という授業でこのようなデータ分析の方法論を学びます!
そして、先日この学びが一つの成果に結びつきましたので、併せてご紹介します。
「ペットを飼っている人は、肥満になりにくい」のでしょうか?犬を飼っていたら散歩にいくので、運動量が増えて太りにくいかもしれませんよね?
3月に食品生命科学科を卒業した三宅さんも、このような疑問からメタアナリシスを用いた卒業研究に取り組み、このたび研究成果が専門誌に掲載されました。
また、この研究は本学の動物応用科学科、学術情報センターのご協力を得て実現したもので、学科横断的な取り組みができる麻布大学の魅力が詰まった成果と言えます!
この研究結果が気になる方は、食のデータサイエンス研究室のラボナビで詳しく紹介していますので、ぜひこちらも覗いてみてくださいね!
→食のDS研究室リンク
今日のお写真のかわいいビーグルは、麻布大学出身の山Pです♪
現在は、食のデータサイエンス研究室の石原教授のご自宅で楽しく暮らしています!
食の情報分野では、主に人の集団を対象に、データサイエンス(統計学やパソコン技術)を活用して、食と健康のかかわりを地域・社会的背景を踏まえたマクロな視点から捉えます。子どもから高齢者まで、様々なライフステージの人々が抱える健康課題の解決策を立案し、社会へ実装するプロセスを学んでいます。
↓↓↓ 本学の「食のデータサイエンティスト育成」についての取り組みが、新聞やネットニュースで取り上げられています。 ↓↓↓
麻布大学 食品生命科学科の新たな取り組み
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